じゃがいもは様々な料理で重宝される食材ですが、保管方法には注意が必要です。
長期間保管していると、色が変わったりカビが生えたりすることもありますよね。大量に購入したけれど、期限内に使い切れなくて、変なにおいややわらかさに気づくこともあるでしょう。
私自身、セールで買ったたくさんのじゃがいもを適切に保存できず、最終的には表面がやわらかくなり、カビの臭いがする状態になったことがあります。
今となっては、温かい場所での保管は避けるべきだったと感じています。
この記事ではじゃがいもが傷んでいるサインとその原因を詳しく説明し、色の変化、やわらかさ、異臭、カビが出ていないかどうかの確認方法を紹介します。
じゃがいもの劣化を見分けるポイント
じゃがいもの劣化は、一般的に次の4つの特徴で識別されます。これらにはカビの生育、色合いや質感の変化など、さまざまな現象が含まれます。これらの特徴について一つずつ詳しく解説します。
ピンクまたは赤色への変色
じゃがいもがピンクや赤色に変色することがあります。これは、じゃがいもの成長期間中に土の温度が低い状態が続いた結果生じる現象です。
この状態を「低温障害」と呼び、りんごやいちごが赤くなる現象と同様のプロセスです。この変色は菌や酸化によるものではないため、食用には問題ありません。
じゃがいもの内部が黒や紫になる理由
じゃがいもを切ると、時々その内部が黒色や紫色をしていることに気づくことがありますね。この現象は、じゃがいもに含まれるポリフェノールと関連しています。
健康に良いとされるポリフェノールですが、黒や紫色に変色するのは、これらが酸化して褐変反応を引き起こすためです。
特に、この変色はチロシンという特定のアミノ酸が影響しています。空気に触れることでチロシンが酸化し、メラニンという物質が生成されます。
メラニンは一般に肌のシミやそばかすと関連していますが、じゃがいもにおいても同じ反応が起こります。
メラニンは無害ですが、風味に影響を与えるため、料理する前にこれらの部分を取り除くことが望ましいです。
じゃがいもの柔らかさと腐敗の兆候
じゃがいもが異常に柔らかくなり、ぶよぶよとした触感を持つことがあります。このような状態になると、しばしば芽も生えていることが見受けられます。
この柔らかさは、じゃがいもが乾燥して水分を失い、しぼんでいる状態であることを示しています。ただ単に水分が減っただけなら、味は多少落ちるものの食用には適しています。
しかし、ぶよぶよとした感触の他に異臭がしたり、液体が漏れたり、黒く変色している場合は、腐敗している可能性が高くなります。これらの徴候が見られる場合は、食べずに廃棄することが推奨されます。
じゃがいもに生じる白カビ
じゃがいもに白カビが生えると、その部分が白くなります。特に芽のあるくぼんだ部分に生えることが多いため、注意が必要です。
カビが見つかった場合は、その部分を除去する必要があります。
カビを防ぐためには、適切な保管方法が重要です。高温多湿の環境はカビの成長を促すため、できるだけ涼しく湿度が低い場所で保管することが望ましいです。
じゃがいもの腐敗を引き起こす主要因
じゃがいもの腐敗には、主に2つの原因が関係しています。それぞれの原因について見ていきましょう。
過乾燥と湿度過多
じゃがいもは、極端な乾燥や高湿度の環境においても劣化しやすくなります。可能な限り湿気が多い場所を避け、涼しい環境での保管が望ましいです。
夏季は特に湿度が上昇しやすいため、冷蔵庫内での保存が適しています。ただし、低温障害を避けるためには、じゃがいもを小分けにし、キッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れて野菜室に保管するのがいいでしょう。
この方法は少々手間がかかるものの、じゃがいもを長持ちさせるために重要です。
強すぎる日光
じゃがいもは本来土中で育つため、直射日光には耐性がありません。家庭内で日光が直接当たる場所に保管すると、腐敗の促進につながります。
直射日光の下ではソラニンという有害な成分が生成され、じゃがいもの皮が緑色に変化し、芽も急速に成長します。ソラニンは食中毒を引き起こす可能性があるため、じゃがいもは日陰で清潔に保管することが重要です。
常温で保管する場合は、湿気を吸収する紙袋や新聞紙で包むこと、またダンボール箱の利用が良い方法です。
まとめ:じゃがいもの鮮度を見極めるポイント|色変わり、柔らかさ、異臭、カビの確認
本記事では、じゃがいもが腐る理由や変色するメカニズムについてご説明しました。これらの事象は、皆さんの中にも経験者がいるかもしれません。
適切な保存方法を取り入れることで、じゃがいもを長期間新鮮な状態で保つことができます。
特に、多く購入した際にすぐに使いきれない場合や、夏のように食材が腐りやすい時期には、これらの方法をぜひ試してみてください。