梅雨の季節になると、マンションやアパートでの湿気問題が顕著になります。結露による水滴、カビの増加、そして不快な湿っぽさが、日々の生活を困難にさせることも少なくありません。
「早くこの湿気を解消したい!」という気持ちは理解できます。高い除湿器を買う以外にも、低コストで効果的に湿気を管理する方法が存在します。
この記事では、賃貸住宅で手軽に実施できる湿気対策をいくつか紹介します。これらの対策を取り入れることで、湿気が多い時期も快適に過ごせるかもしれません。
なぜマンションやアパートは湿気が多いのか?
マンションやアパートは、一戸建て住宅と比較すると窓の数が少なく、そのため湿気が溜まりやすくなっています。
通常、一戸建てでは四方に窓があり、キッチンやバスルームにも窓が設置されていることが多いので、空気が自然と循環しやすいです。
一方で、マンションやアパートの窓は主に南北にのみ設けられており、キッチンやバスルームでは換気扇を使って空気の入れ替えを行っています。
このような設計は、キッチン、押し入れ、クローゼットなどの閉鎖的な空間に湿気を引き留めやすくします。
特に1階のマンションでは、防犯を理由に窓や扉を閉めきることが多いため、湿気がこもりやすくなっています。
また、鉄筋コンクリートの建物は、使用されるコンクリート内の水分が建築後も長期に渡って放出され続けるため、特に新築の初期は湿気が多い傾向にあります。
実際に新築のコンクリート製アパートに住んでいた時、バスルームにカビが生えやすかったのは、このような理由からでした。
マンションでの効果的な換気テクニック
マンションにおいては、一戸建て住宅に比べて窓の数が少なく、これが空気の流れを制限し、湿気や結露を引き起こす原因となります。
では、湿気を管理するにはどうすれば良いのでしょうか?最も効果的な方法は、適切な換気を行うことです。
ここでは、マンションでの換気に役立つ5つの重要ポイントについてご紹介します。
窓を開けて空気を入れ替える
一日に何回か窓を開けては新鮮な空気と入れ替える 換気の基本は、「窓を開けて空気を入れ替える」ことです。特に、次のポイントが重要です。
最低でも2箇所の窓を開ける
これによりマンション内に効果的な「空気の通り道」が形成されます。一箇所だけの窓を開けても、空気が滞ってしまい湿気が抜けにくいため、2箇所以上の窓を開けることが推奨されます。
窓は全開よりも10センチ程度開けた方が、空気の流れが促されやすくなります。流れにくい箇所では、扇風機を使うと良いでしょう。
押し入れやクローゼットの定期的な換気
マンションでは、「押し入れやクローゼット」に湿気が溜まりやすい傾向にあります。普段は見た目を保つために閉めっぱなしになりがちですが、特に梅雨の時期には注意が必要です。
晴れた日には扉を開けて内部の空気を新しくすることが重要です。定期的に空気を入れ替えるだけで、湿気対策としては大いに効果があります。また、湿気取り剤の使用も湿気防止に役立ちます。
換気扇を使った湿気対策のポイント
料理やお風呂の使用中には、水蒸気が多く発生し、それが家の中での湿気や結露、カビの主な原因となることがあります。
このため、水蒸気が出る際は換気扇の使用が非常に重要です。特に浴室では換気をしっかりと行うことが推奨されます。
浴室を使用した後、湯船にお湯を残すのは避けましょう。もし次の日にお湯を使いたい場合でも、夜間に限らず昼間も換気扇を利用して湿気を外に逃がすように心掛けると良いです。
新しいマンションでは24時間換気システムが整っていることが多いため、特に梅雨の期間は節電を気にせず積極的に換気扇を活用することが効果的です。
雨の日の湿気管理
雨の日には窓を開けると外の湿気が室内に入り込み、状況を悪化させることがあります。そうした時は窓を閉めた状態で、エアコンやクーラーの除湿機能を利用するのが最も効果的です。
また、冬場に使用するガスファンヒーターや石油ストーブも湿気を発生させるため、湿気が気になる場所での使用は控えた方が良いでしょう。
室内干しは基本的に避けるべきですが、共働きなどで外に干すことが難しい場合は、浴室で干す方法が推奨されます。
浴室には強力な換気扇がついており、意外と思われるかもしれませんが、室内干しよりも効率的に乾かせるため、不快な臭いも少なくて済みます。
まとめ
マンションに住む際、湿気はよく発生する問題の一つです。
本記事で紹介した換気のテクニックを実践していただければ、湿気の問題を大幅に軽減できるはずです。
日常的に適切な換気を心がけることが、快適なマンションライフを送るための鍵となります。