たまに、レシピ通りにシチューを作っても、何故かサラサラになってしまうことがありますね。味は美味しいけれど、もっととろみが欲しいと思うのは普通のことです。
通常、不足しているとろみは追加のルーを入れることで調整できますが、すでにルーを使い切ってしまった時はどうしましょう。でも大丈夫です!
家にある身近な食材で簡単にとろみを加えることが可能です。この記事では、シチューが薄くなる原因とその対策について、詳しく解説します。
水分過多のシチューを豊かに仕上げるとろみの工夫
ルーが手元にないときでも、家庭にある材料でシチューにしっかりととろみを加えることができます。
小麦粉を使ったとろみの追加方法
自分で作るシチューが薄く感じる時は、小麦粉を直接振り入れる手軽な方法がおすすめです。特に、市販のルーを使わずにシンプルな材料で作るシチューには、小麦粉がうまく馴染みます。
市販のルーを使用しているか、完璧な仕上がりを求める場合は、小麦粉を水に溶かしてから加えると良いでしょう。これによりダマができにくく、シチューに滑らかなとろみが生まれます。
- ボウルに小麦粉1大さじを入れ、泡立て器で均一に混ぜます。
- 水3大さじを少しずつ加えながら、さらに混ぜ続けます。
- シチューの火を止めてから、水溶き小麦粉を少しずつ入れ、よくかき混ぜます。
- 再び火をつけて数分間煮込みます。
小麦粉は均等に混ぜることがポイントです。時間があればふるいにかけるとなお良いですが、忙しいときは泡立て器で十分です。
水溶き小麦粉をすべて使わずに、徐々に加えて自分の好みに調整してください。とろみは加熱することで強まるため、少し足りないと感じるくらいで加えるのがコツです。
ブールマニエを使ったとろみの方法
もう少し手間をかける方法として、小麦粉とバターでブールマニエを作り、シチューに加える技もあります。
- 常温のバター1大さじをクリーム状にします。
- 小麦粉1大さじを加え、しっかりと混ぜ合わせます。
- シチューの火を止めた後、この混合物を入れ、よくかき混ぜます。
- 再び火をつけて煮込みます。
この方法では、バターの風味がプラスされ、シチューがさらにコク深く、美味しく仕上がります。
シチューにマカロニとチーズでとろみをプラスするコツ
シチューに自然なとろみを付けるために、マカロニやチーズの利用が有効です。
マカロニは茹でてからシチューに加えることにより、でんぷんが溶け出し自然にとろみを増してくれます。使用する際は、食べやすさを考えてショートパスタを選ぶと良いでしょう。
また、チーズを入れることによって迅速にとろみを加えることができ、チーズ特有の風味がシチューに深みを与えます。特に、残ったシチューにチーズを加えると、一味違う美味しさを楽しめるアレンジになります。
シチューが水っぽくなる原因と対策
シチューが薄くなってしまう主な原因はいくつかあります。
具材からの水分放出
具沢山のシチューは魅力的ですが、使用する具材の量が多くなるほど、それらから水分が出てシチューが水っぽくなりがちです。
水分を多く含む海鮮類や野菜(白菜、人参、じゃがいもなど)は特に注意が必要です。具材を多くする際は、水分量を調節してバランスをとることが重要です。とろみが強すぎる場合は、水を足して調整可能です。
不十分な煮込み時間
ルーを加えた後の煮込みが十分でないと、とろみが出にくくなります。最低でも15分は弱火でじっくり煮込むことをおすすめします。
また、ルーを加える際は鍋から火を一度止めてから行うことがコツです。これにより、鍋の温度が下がり、ルーがダマになるのを防ぎやすくなります。
高温のままルーを加えると、小麦粉が膜を形成し溶けにくくなるため、適切な温度管理が重要です。
シチュー作りでよくある質問とアドバイス
シチューのとろみをキープするためのちょっとしたコツをお伝えします。今まで熱い鍋に直接ルーを加えていた方は、ぜひこの方法をお試しください。
味見の際の正しい方法
シチューの味をチェックする時、鍋に残ったお玉で直接味見をしてしまっていませんか?
その方法だと、お玉についた唾液からアミラーゼという酵素が出て、これがでんぷん質を分解し、シチューのとろみを失わせてしまう原因になります。
時間が経つほどにとろみは減少するため、味見をする際は常に新しい、清潔なスプーンを使うことが大切です。
まとめ
シチューが水っぽくなる主な原因として、具材からの過剰な水分放出、煮込み時間が短いこと、お玉を使った直接的な味見があります。
これらの問題に対処する方法はいくつか存在し、小麦粉を加える、ブールマニエを用いる、またはマカロニやチーズを入れるなどが効果的です。
シチューを作る際は、使用する具材が放出する水分を予測し、それに応じて水や牛乳の量を控えめにすると良いでしょう。もしシチューが希望するとろみにならなかった場合でも、小麦粉を使って簡単に調整可能です。
これらのヒントが、より美味しいシチュー作りに役立てばと思います。