子供のころ、家族と一緒に暮らしていた時、夜になると木造の天井からキーキーという音がよく聞こえていました。
当時はその音を何かの不思議な現象だと考えていたこともあります。
しかし実際には、「家鳴り」と呼ばれるこの現象は、一戸建ての家だけでなく、賃貸アパートや新築の鉄骨マンションでも起こり得ます。
この記事では、そうした音の原因と、その対策について詳しく解説します。
天井から聞こえる不気味なミシミシ音の5つの原因
天井から聞こえるミシミシという音には、主に以下の5つの理由が考えられます。
建材の伸縮
気温や湿度の変化によって建材が収縮したり膨張したりすることで、音が発生することがあります。
天井裏の動物
小動物が天井裏に侵入し、その活動によって音が生じることがあります。
家具の偏った配置
重い家具が一か所に集中して配置されていると、その部分の床に過度の負荷がかかり、天井が音を発することがあります。
重量配分の偏り(特にマンションの場合)
建物内の重量配分が不均等で、特定のフロアで音が発生しやすくなることがあります。
自然災害による構造的ダメージ
地震や台風などの自然災害によって建物がダメージを受け、それが天井の音の原因になることがあります。
これらの原因を確認し、適切な対処を行いましょう。
建材の伸縮:新築や季節の変わり目には、建材が収縮や膨張を繰り返しやすくなります。木材は特に湿度の影響を受けやすく、湿気が多い時に収縮し、乾燥時には膨張して音が生じます。
対処法:室内の湿度と温度を適切に管理し、除湿や適度な換気を行うことで、建材の伸縮を抑制し、音の発生を減らすことができます。
天井裏の動物の存在:屋根裏に侵入する鳥や小動物によって発生する音です。
対処法:安全かつ効果的に動物を追い出すためには、専門の駆除業者に依頼することが最善です。賃貸物件の場合は、管理会社に報告すると良いでしょう。
家具の配置:重たい家具が集中している部分の床が過負荷となり、天井にストレスがかかることが原因です。
対処法:家具の配置を見直し、重量を分散させることで、建物への負担を軽減します。
重量配分の偏り:マンションなどでは、設計上の重量配分により、一部のフロアで音が発生しやすくなることがあります。
対処法:この問題は構造的なものなので、個人での対応は難しいですが、異常が見られる場合は建物管理者や専門家に相談しましょう。
自然災害によるダメージ:地震や台風によって建物が受けた損傷が原因で音が生じることがあります。
対処法:定期的な点検と必要に応じた補修や強化を行うことで、建物の安全性を維持し、将来的な問題を予防できます。
エアコン稼働時、天井からのミシミシ音の謎
エアコンを使うと、時々天井からミシミシやパキパキと音がする現象があります。
これはエアコンによる空気の乾燥が原因で、天井の木材が水分を失い、収縮したり微細なヒビが入ったりするためです。
木材は湿度変化に非常に敏感で、湿度が低下すると音が出やすくなります。この問題を緩和するためには、特に乾燥する冬場に加湿器を使って室内湿度を適切に保つことが効果的です。
マンション最上階の不思議な天井音
マンションの最上階にお住まいの方でも、天井からミシミシと音がすることがあります。
その主な原因は、建材が気温や湿度の変化によって伸縮すること、または屋上に設置された設備が強風で揺れることです。
特に避雷針などの屋上設備が風で揺れると、それが音として聞こえることがあります。最上階でも騒音から完全に自由になることは難しいのが実情です。
まとめ
天井からのミシミシという音には様々な原因があります。
新築の住宅の場合、時間が経つにつれて音が少なくなることが期待されますが、古い家や自然環境に囲まれた地域の住宅では、他の要因も影響している可能性があります。
問題を迅速に解決するためには、自分で調査を行うか、専門家に相談することが安全です。